ブログからの出版
ブログからの書籍化を考えるにあたりまず大切なことは、そのブログをなぜ、どの出版形態で書籍化をしたいのかということです。一言ブログからの書籍化と言っても方法はいくつもあります。
何かの記念にブログを書籍化してみたい、何でもいいから書籍を作ってみたいというようなことであれば、ブログの書籍化サービスを利用するといいでしょう。書籍のサイズ、モノクロの書籍にするかカラーの書籍にするかなどを選べ、一番安いプランならば10000円以下の値段でブログの書籍化ができます。手順も非常に簡単ですから誰でもブログを書籍化することができます。
また、お金をかけてもいいからしっかりとした形でブログを書籍化したいという場合は自費出版という方法もあります。自費出版の場合は書籍の制作にかかる費用を全額著者が負担することになりますが、プロの編集者が作ってくれますので書籍としてしっかりとしたものに仕上げることができます。何百万というお金がかかりますが品物としてはブログの書籍化サービスなどで作ったものとは比べ物にならない程良いものができるでしょう。
しかしそんな安易なものではなく、自分の仕事に活かしたい、著者としてデビューをしたい、書籍の出版をきっかけに有名人になりたいという熱い気持ちがあるならば商業出版しかありません。商業出版は編集者からのオファーで成り立つものですから声がかけられなければ何も始まりません。またオファーをかけられるには他の追随を許さないほどの強い個性、ブログのファンが多く、ブログとしての品質の良さなどあらゆるものを問われます。そのうえでブログ書籍化のオファーが来るかどうかは運です。ブログを開設してしばらくは閲覧者も少ないですから根気も必要です。すべての苦労を呑んでもブログの書籍化でランクアップを目指したいならば、商業出版でのブログの書籍化を目指しましょう。
ブログから出版した場合の著作権
ブログの書籍化を志すのならば、ブログでの著作権を意識しましょう。
基本的には自分の得意分野でブログの記事を書いている場合でも、他の人のブログや、芸能人の名前や言葉、写真などを転載することも話題によってはあるかと思います。
しかし書籍や音楽、インターネット上に公開されている細かな表現にいたるまで個人の著作物は保護されており無断使用は禁じられています。
商業目的でないブログならば問題はないと思われがちですがそれは間違いです。書籍化など商業を目的としないブログでも、無断転載は著作権法違反です。著作物使用の際は絶対に著作権者本人の許諾が必要です。
ブログの書籍を出版したいと思っているならばなおさら注意をしてください。ブログの書籍化を目指すということは、そのブログ自体をいずれ公のものとして、一つの商品として世に発表するということです。書籍化を目指すブログでありながら法律違反をするなど論外です。
また、実際にブログの書籍を出版することになったとします。そうすると通常の書籍における著作権が適用されます。ブログの書籍をそ出版する際の出版形態で著作権の扱い方などが変わることはありません。
書籍から引用する場合は著者名、書名、出版社名、出版年などを書いてください。引用が多い場合は引用文献や参考文献として書籍の最後にまとめて掲載をします。引用の範囲を超えるものは転載の扱いになり、著作権者本人の転載許諾申請が必要になります。
ブログの書籍化を目指す場合、特に商業出版での書籍化を目標にしたブログは運営自体が大変かもしれませんがルールを守って運営をしてください。今は簡単にブログが作れることからブログ運営におけるマナーが軽んじられがちです。正しいブログ運営を行うこともブログの書籍化への近道です。書籍化したブログを参考にすると良いでしょう。
ブログから出版した場合の印税
ブログから書籍を出版するメリットはなによりブログはお金をかけずに始められることです。もちろんブログを書籍化するまで持っていくことは並大抵の努力ではできません。
今は各無料ブログにブログ書籍化サービスというものがあるので、お金を払えば誰でも簡単にブログの書籍化は可能です。しかしそれでは本当の意味でブログの書籍を出版したとは言えません。
ブログの書籍化の方法として自費出版という手段もありますが、基本的に自費出版では印税はもらえないと考えた方がよいでしょう。確かに自費出版であればブログだけに限らず書籍化ができるでしょう。そしてそれが増刷をされたとしたならば印税は入ってきます。しかしそれは本当に稀な話です。
ブログの書籍化を狙いなおかつ印税を望むのならば、出版社からのオファーで始まる商業出版しかありません。
商業出版でブログの書籍を出版したとなれば話は180度違ってきます。
商業出版であれば多くの社会的なメリットを手に入れられる上で印税を受け取ることができるのです。印税は、定価×部数×印税率で計算されます。そのブログの書籍が増刷されれば、さらに印税が入ります。そしてブログ自体にもさらにファンは増えるでしょう。そして商業出版で増刷をされれば、出版社からの信頼が増して新しい書籍も出版しやすくなります。
ブログの書籍化で、自費ではなく商業での出版を考える場合、ブログの内容や、運営方法やパーツの配置、文体など細かいところまで戦略的に考えて構築していかなくてはいけません。ブログの書籍化までの道のりは本当に大変なですが、そのぶん書籍化が叶った時のメリットも大きいです。